家族でネットを使うと遅い…それ、マンションのVDSLが原因かもしれません

動画が途中で止まったり、子どもが学習アプリを使っているときにWi-Fiが不安定になったり…そんなネットの悩み、実はマンション特有の「VDSL方式」に原因があるかもしれません。
この記事では、VDSLの仕組みや速度が遅くなる理由、改善方法、そして将来的な光回線への切り替えについてわかりやすく解説しています。
この記事を読めば、今の環境でもできる工夫や、家族みんなが快適にネットを使うためのヒントがきっと見つかります。

マンションVDSLタイプの特徴と、通信速度低下への対策を知っておきましょう!
マンションのVDSLが遅い理由は何?

マンションでインターネットを使っていて、動画が止まったり、家族みんなで同時に使うと遅くなったりすることはありませんか。その原因が「VDSL方式」という配線方法にある場合があります。ここでは、その仕組みや、他の方式との違い、そして速度が低下しやすい理由を解説します。
VDSL方式ってどんな仕組み?
VDSL方式は、マンションの共用部分までは光ファイバーでつながっているものの、そこから各戸までは電話線で接続されている仕組みです。
もともと音声通話用に使われていた電話線を流用するため、通信速度には限界があります。上り下り合わせても最大で100Mbpsほどしか出ず、通信の品質も光配線方式に比べると不安定になる傾向があります。
光配線方式やLAN方式との違いは?
光配線方式は、共用部分から各戸までをすべて光ファイバーでつなぐ方法です。通信速度が速く、安定性も高いため、多くの家庭にとって理想的な方式といえます。
一方、LAN方式は共用部分から各戸までをLANケーブルでつなぐ仕組みで、VDSLよりは高速ですが、やはり利用が集中すると速度が低下する場合があります。通信品質を求めるなら、光配線方式が最も安心といえるでしょう。
VDSLが速度低下を起こしやすい3つの原因
まず、マンション全体で1本の光回線を共有しているため、夜間や休日などの混雑時には一気に速度が落ちやすくなります。
次に、VDSLで使われる電話線は電磁波の影響を受けやすく、周囲の電子機器や配線環境によってはノイズが発生し、通信が不安定になることがあります。
そして最後に、光回線と電話線の間で信号の変換が必要になるため、その過程で通信速度にロスが生じやすくなるのです。こうした要因が重なることで、VDSLは他の方式に比べて速度が低下しやすいという特徴があります。
VDSLが遅い時にまず確認するポイント

インターネットが遅くて不便に感じるとき、最初に何をチェックすればいいのか迷ってしまうこともあるかと思います。大がかりな対策を取る前に、自宅の配線や通信の状態、速度が落ちるタイミングを確認することで、原因が見えてくることがあります。
自宅の配線方式を簡単に確認する方法
インターネットの速度が遅いと感じるとき、自宅の配線方式を確認することが重要です。以下に、具体的な確認方法を詳しく説明します。
1. 室内の差込口を確認する
壁に設置されている差込口の形状や表示を確認することで、配線方式を特定できます。
光配線方式:差込口に「光」や「光コンセントSC」と記載されている場合、共用部から各戸まで光ファイバーで接続されている光配線方式です。
VDSL方式:一般的な電話線用のモジュラージャックが設置されている場合、共用部から各戸までは電話回線を利用するVDSL方式の可能性があります。
LAN配線方式:LANケーブルを直接差し込める差込口がある場合、共用部から各戸までLANケーブルで接続するLAN配線方式と考えられます。
2. 接続機器の表示を確認する
回線事業者から提供された接続機器(ONUやモデム)のラベルや説明書に記載されている情報を確認します。
光配線方式:機器に「ONU(Optical Network Unit)」と記載されている場合、光配線方式であることが多いです。
VDSL方式:機器に「VDSLモデム」や「VDSL装置」と記載されている場合、VDSL方式であることがわかります。
3. 契約書類や請求書を確認する
インターネット契約時の書類や毎月の請求書に、回線の種類や配線方式が記載されていることがあります。
契約書や利用明細書に「光回線」「VDSL方式」などの記載がないか確認してみましょう。
4. 管理会社や不動産会社に問い合わせる
上記の方法で特定できない場合、マンションの管理会社や不動産会社に直接問い合わせることで、正確な配線方式を確認できます。
5. インターネット回線事業者のサイトで確認する
フレッツ光などの回線事業者の提供エリア検索ページで住所を入力すると、提供されている配線方式を確認できる場合があります。
これらの方法を活用して、自宅の配線方式を確認することで、インターネット速度低下の原因を特定し、適切な対策を講じることが可能となります。
実際の通信速度を測定して現状を把握しよう
速度が遅く感じたら、まずは今どのくらいの速度が出ているのかを測ってみることが大切です。
パソコンやスマートフォンから「インターネット速度測定サイト」にアクセスすれば、誰でも簡単に測定できます。
Wi-Fiではなくて、ルーターからパソコンにLANケーブルをつなぎ、有線で直接接続できればより正確な数値が出ます。
できれば朝、昼、夜と時間帯を分けて複数回試してみると、速度が落ちやすい時間帯も把握できます。数値として見えると、回線事業者に相談する際にも話がスムーズになります。
マンション内で速度が低下する時間帯と原因を特定する
マンションで多くの人が同じ時間帯にインターネットを使うと、回線が混雑して速度が落ちやすくなります。
特に夕方以降や土日の昼間など、在宅時間が長いタイミングは注意が必要です。時間帯によって速度が大きく変わるようであれば、それは回線の共有による影響が出ている可能性があります。
今すぐできる!VDSLの速度を改善する方法

VDSL方式を使っていると、動画が止まったり、家族みんなで同時に使うと遅くなったりすることがあります。とはいえ、すぐに回線を変えるのは難しいという方も多いでしょう。そこで、まずは家庭内でできる改善策を試してみましょう。
Wi-FiルーターやLANケーブルを見直す
使用しているWi-Fiルーターが古いままだと、回線自体の速度には問題なくても機器側がボトルネックになってしまうことがあります。
ルーターは、購入から5年以上経っているようであれば買い替えを検討しても良いでしょう。
また、LANケーブルもカテゴリー5のような古い規格では最大速度が抑えられてしまいます。カテゴリー6以上のケーブルを使えば、VDSLの最大速度をしっかり引き出すことができます。
私が以前、サポートに携わったご家庭でも、Wi-Fiルーターを最新モデルに変更し、有線接続に切り替えたことで、動画の読み込みがスムーズになったという報告がありました。機器の見直しは意外と効果が大きいです。
IPv6通信を使って通信速度をアップ!
現在の主流はIPv4ですが、これは多くの利用者が集中しやすく、特に夜間に速度が落ちる原因になります。
これを回避する方法として「IPv6 IPoE接続」があります。IPv4とは通信経路が異なり、混雑しづらい設計になっているため、速度の安定性が高まる傾向があります。
VDSLでも、この接続方式に切り替えることで、通信のスムーズさが大きく改善することがあります。プロバイダによっては追加費用なしで対応してくれる場合もありますので、確認してみると良いでしょう。
モジュラーケーブルや設置場所の最適化を試そう
見落とされがちなのが、モデムと壁の差込口をつなぐ「モジュラーケーブル」です。
これが古かったり、長すぎたりするとノイズを拾いやすくなり、速度が落ちる原因になります。なるべく短く、太めのしっかりしたケーブルに交換することで、通信の安定性が向上することがあります。
さらに、Wi-Fiルーターの設置場所も重要です。壁際や家具の陰、電子レンジのそばなどは電波の通りが悪くなるので避けたほうがいいでしょう。
Wi-Fiルーターは部屋の中央や少し高めの位置に置くと、電波が部屋全体に届きやすくなります。ルーターを一度再起動するだけでも改善する場合があるので、手軽な方法として試してみる価値があります。
こうしたちょっとした見直しだけでも、VDSLの通信環境はグッと良くなることがあります。時間のあるときに一つずつチェックしてみてください。
根本から解決!光回線に変更する方法とメリット

VDSLの速度に限界を感じているなら、根本的な解決策として光回線への変更を検討してみてはいかがでしょうか。
マンションでも手続きや条件をクリアすれば、快適な通信環境を手に入れることができます。ここでは、光回線に切り替えるメリットや導入方法、管理会社への交渉のコツをご紹介します。
マンションで光回線に変更するメリットを解説
光回線の最大の魅力は、なんといっても通信の速さと安定性です。
VDSLでは最大100Mbpsが理論値ですが、光配線ならプランによっては1Gbps以上の通信が可能で、時間帯による速度低下も起こりにくくなります。
家族みんなが同時に動画を見たり、テレワークやオンライン授業を行ってもストレスがありません。また、光回線は大容量のデータをやりとりする方にも安心です。
私が以前対応したご家庭では、小学生のお子さんがオンライン学習中にVDSLの回線がたびたび切れてしまい、授業に集中できないという相談がありました。
光回線に切り替えたところ、授業中のトラブルがなくなり、保護者の方も喜ばれていたのが印象的でした。
個別で光回線(戸建てタイプ)を引き込む具体的な手順
マンションによっては、共用部に光配線の設備があっても、自分の部屋まで光ファイバーが引き込まれていない場合があります。
その場合は「戸建てタイプ」として個別に引き込みを行う必要があります。最初にやるべきは、希望する光回線がその建物で提供されているかどうかの確認です。回線業者の提供エリア検索を利用すると、簡単に調べられます。
そのうえで、部屋までの引き込み工事が必要になるため、建物のオーナーや管理会社の許可が不可欠です。壁に穴を開けるなどの作業が伴う可能性があるからです。
許可が取れたら、回線業者と契約を結び、宅内工事の日程を調整します。
工事の実施日は工事業者との兼ね合いで多少待つ場合がありますが、作業自体は通常半日程度で終わることが多く、終わったその日から快適な光回線が利用できるようになるでしょう。
光回線導入にあたり管理会社への交渉術
管理会社への交渉は、光回線導入の中でも大きなハードルです。ポイントは、個人で勝手に工事を進めようとせず、まずは丁寧に相談する姿勢を見せることです。
「他の住人にもメリットがある」「回線業者が安全に作業する」といった具体的な説明を添えると、話が通りやすくなります。特に、建物全体の価値を高める観点から話を進めると、前向きに検討してもらえる可能性が高まります。
また、回線業者に「管理会社への説明資料」や「提案書」を作成してもらえる場合もあるため、それを活用するのも良い方法です。誠実に、かつ具体的に話をすることで、交渉もスムーズになります。
VDSLしかない場合でも快適なインターネット環境を作るコツ

建物の構造や設備の関係で、どうしてもVDSLしか使えないという状況もあります。
しかし、そのような環境でも工夫次第で、ある程度快適なネット利用を実現することは可能です。ここでは、速度の限界があるVDSLでもできる対策や、設定の工夫、将来を見据えた備えについてお伝えします。
高速化が難しい場合の工夫と対策方法
VDSL方式は物理的な仕組み上、通信速度に限界があるため、大幅な高速化は難しいのが実情です。
とはいえ、通信の安定性を高めたり、混雑を避けたりする工夫は有効です。まず確認したいのが、電話線とモデムをつなぐケーブルの状態です。
古くて長すぎるケーブルはノイズの影響を受けやすく、速度低下の原因になります。短めで品質の良いケーブルに交換するだけでも、通信が安定することがあります。
次に見直したいのはWi-Fiルーターです。長年使っている古い機種だと、最新の通信方式に対応していないこともあり、それがボトルネックになる場合があります。
さらに、プロバイダが提供しているIPv6接続サービスを利用するのも一つの方法です。混雑しやすい従来の通信経路を避けることで、速度の改善が見込めます。対応しているかどうかは、契約しているプロバイダのサポートに確認してみてください。
VDSLでオンラインゲームや動画視聴を快適にする設定術
速度が限られるVDSL環境でも、ちょっとした工夫でゲームや動画視聴の快適さを上げることができます。
まずは可能であれば、Wi-FiではなくLANケーブルによる有線接続をおすすめします。特にオンラインゲームは安定した通信が必要なので、有線にするだけで遅延やラグが減り、プレイ感が大きく変わります。
また、Wi-Fiを使う場合にはルーターの設置場所も重要です。電子レンジの近くや棚の下に置いていると、電波が干渉を受けて届きにくくなることがあります。
家の中心に近い高い位置に設置することで、部屋全体に電波が届きやすくなります。動画の読み込みが頻繁に止まるという方は、まずこのあたりを見直してみるとよいでしょう。
将来的に備えておきたいVDSLサービス終了の可能性と対策
今後、VDSL方式自体が終了する可能性があるという点も、知っておきたいところです。
すでにADSLサービスは終了のアナウンスが出ており、同様にVDSLも近い将来に廃止される可能性があります。そうなった場合、光回線に移行できる環境を整えておくことが重要です。
もし今の建物で光配線方式が導入されていないのであれば、管理会社に相談して導入を検討してもらうことも視野に入れてみてください。
また、建て替えや引っ越しを予定している方は、物件選びの段階で「光回線対応」の記載があるかもチェックしておくと安心です。
今はVDSLしか選択肢がなくても、将来に向けて少しずつ備えておくことで、長く快適なネット環境を維持できるようになります。
マンションVDSL方式の遅いインターネットを改善して、家族で快適なネット生活を送ろう!

VDSL方式のインターネットは、建物の構造によっては速度が出にくく、家族で使うには不便を感じることもあります。
しかし、自宅の配線確認やWi-Fiルーターの見直し、IPv6の利用など、できる対策はたくさんあります。
さらに、将来的な光回線への切り替えを視野に入れることで、より安定した通信環境を整えることも可能です。毎日使うネットだからこそ、少しの工夫と準備で、家族みんなが安心して楽しめる環境を整えていきましょう。



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